(C)久住太陽・杉浦理史&Pita・伊藤隼之介/集英社・ウマ娘 シンデレラグレイ製作委員会(C)Cygames, Inc.
2025年6月1日に放送された『ウマ娘 シンデレラグレイ』第9話「日本ダービー」は、現実世界の第92回日本ダービーと重なる“奇跡のシンクロ”で、多くのファンを感動の渦に巻き込みました。
Twitterやネット上では「ダービーの日にチヨノオーのダービー!」「演出が神すぎる」と歓喜の声が続出。今回は、そんな話題の第9話をじっくり振り返ってみたいと思います。
皇帝の願いと妄想と
冒頭から印象的だったのは、シンボリルドルフ(会長)が「新たなスターの誕生」を見守る視点で物語が進んだこと。
しかもこのダービー、実は“オグリキャップが出走しているように見える”構成になっていて、視聴者の中には「勝負服じゃない時点で気づいたけど…もしや…?」と妄想を膨らませた人も多かったはず。
これ、実はルドルフの妄想(という名の願望)によるところが大きく、今回のややこしい構成は半分くらい彼の責任なのでは…?とツッコみたくなります(笑)。でも、かつてダービーに出られなかったオグリの存在が、後の世代――たとえばテイエムオペラオーにバトンを渡すという“歴史の繋がり”が描かれた点は胸熱でした。
サクラチヨノオー、咲き誇る
今回の主役は間違いなくサクラチヨノオー、通称“チヨちゃん”。
彼女が背負っていたのは、かつてダービーに出られなかった“幻の名馬”マルゼンスキーの想い。そしてその「憧れ」は、見事な末脚となって花開きました。
一部ファンの間では「この時のチヨちゃん、ゾーン(領域)に入ってた説」も浮上。確かに、あの走りには只ならぬ集中力と気迫がありました。
さらに、勝利の瞬間に思わず涙をこぼすチヨちゃん…!“美少女の流す嬉し涙は最強”という真理をここに証明してくれました。プリティー要素もダービー要素も両方満点、さすがです!
第1章「中央編入篇」完結!…だけど短い!?
今回の第9話で一区切りとなる「中央編入篇」が完結。いわば第1章のラストを飾る回でした。
ただ…冷静に考えると「主人公が舞台に立てずに終わる」って、かなり衝撃的な展開ですよね。でもそれでもなお、“爪痕”を残すことに成功したのは、脚本と演出の勝利と言えるでしょう。
そして視聴者の中には「え?もう一区切り?短くない?」という声も。たしかにテンポは速かったですが、その分濃密で、まさに“駆け抜ける”ような青春の疾走感がありました。
「ROAD TO THE TOP」との時空的なつながり?
実は今回のダービー回、2023年に配信されたアニメ『ROAD TO THE TOP』とも地味につながっているような感覚があります。
RTTTでは、テイエムオペラオーがダービーに挑む姿が描かれましたが、それは“かつてのオグリが叶えられなかった夢の続き”とも受け取れる構成。
本作とRTTTは公式にはパラレル設定ですが、オグリのダービー出走問題はどちらの世界線でも存在していたのでは?と思わせる絶妙なリンクがあり、ファンとしてはたまらない仕掛けです。
まとめ:「チヨちゃん、ありがとう」
最後に。
今回のチヨちゃんの走りは、本当に美しく、熱く、そして泣けました。マルゼンスキーの“憧れ”を背負い、オグリの幻を見守る会長の眼差しを受けて走る姿…これぞウマ娘が描く“歴史と情熱の継承”そのものでした。
一方、ルドルフ会長の妄想が止まらず、終盤はほとんど幻覚を見ていた気もします。ストレスも限界でしょうから、そろそろ温泉旅行でも行って、ゆっくり癒されてほしいところです(笑)。
そして第1章が終わった今、ここから物語はどこへ向かうのか――オグリキャップの“中央伝説”の本格的な幕開けを前に、ますます目が離せません!
(C)久住太陽・杉浦理史&Pita・伊藤隼之介/集英社・ウマ娘 シンデレラグレイ製作委員会(C)Cygames, Inc.