© MAPPA Co.,LTD
アニメーションスタジオ・MAPPAと、そのグループ会社コントレールによるショートアニメ『きかせてほしい きみのこと』が、東京都中野区のYouTube公式チャンネル「中野区公式チャンネル」で公開されました。
本作は、家族の介護や日常的な世話を担う子どもたち――“ヤングケアラー”をテーマに描いた、社会性の高い作品です。
ヤングケアラーって、知っていますか?
ヤングケアラーとは、法律上で「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っている」とされる18歳未満の子どもや若者のことを指します。
本来、勉強や友達との時間に充てるべき子どもたちの時間が、家族のケアによって大きく制限されてしまう現状は、今、日本社会で深刻な問題として注目を集めています。
『きかせてほしい きみのこと』は、そうした“声にならない声”に寄り添い、「まずは知ってもらうこと」から始める作品です。
「つながり」をテーマに描かれる、子どもたちの優しい物語
物語の主人公は、小学生の男の子・ゆうま。彼は友人のケンタとの関わりの中で、「ヤングケアラー」という言葉と出会い、その意味と現実を少しずつ知っていきます。
テーマは「他者との接点(つながり)」。誰かの苦しさに気づくこと、寄り添うことの大切さが、柔らかいタッチの映像と温かな演出で語られます。
制作陣も本気の布陣
監督・脚本・キャラクター原案は北澤康幸氏、音楽は押谷沙樹氏が担当。MAPPAとコントレールの共同制作という、非常に豪華な布陣で、短編ながらもクオリティの高い映像体験が実現されています。
声優陣も注目で、主人公・ゆうま役に佐藤はなさん、ケンタ役に笹本菜津枝さんなど、子どもたちの繊細な感情を丁寧に演じています。
ショートアニメ「きかせてほしい きみのこと」はこちら
特別展示も開催中(4月26日〜6月26日)
さらに、アニメの公開に合わせて中野区立中野東図書館8階・特別展示室では、『きかせてほしい きみのこと』の特別展示が開催されます。絵コンテやキャラクター設定資料など、アニメ制作の裏側を垣間見られる貴重な展示となっています。
さいごに
『きかせてほしい きみのこと』は、ただのアニメではありません。
「話すことが、つながることにつながる」。そんなシンプルだけど大切なメッセージが、優しく胸に届く作品です。
一度、ぜひご覧になってみてください。そしてその感想を、周りの誰かと“きかせ合って”みてはいかがでしょうか。
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