皆々様こんにちは。
『機動戦士ガンダムGUuuuuuuX(以下『ジークアクス』)』担当のgatoです。
前回はキシリアのサイド6訪問を巡り、さまざまな勢力の思惑が交錯する様が描かれました。
バスク・オムやゲーツ・キャパといった『Z』勢の参戦、さらにドゥー・ムラサメの登場には驚きましたね。
一方でシャリアと接触したアンキーがジークアクスを放棄するだけでなく、赤いガンダム=シュウジを売り渡そうとしていることが発覚。
マチュは仲違いしていたニャアンと共にシュウジを逃がそうと試みますが…。
超絶怒涛の第7話、じっくり振り返りましょう。
影のキシリア

© 創通・サンライズ
地球再生を目指し

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キシリアがペルガミノと非公式会談を実施した理由は、荒廃した地球の環境を修復する「イオマグヌッソ建設事業計画」の出資を得るためでした。
詳細は不明ですが、『1st』でデギンやレビルを消滅させたソーラ・レイを使う計画のようです。
うーん、あの大量破壊兵器であるソーラ・レイを使って地球環境を修復するってイマイチ想像できない…。
あの書類は直訳すると「地球環境改善のための太陽光増幅システム」となるので、どうやらソーラ・レイで太陽光を増幅させることで地球環境を修復しよう…というのが計画の概要のようですね。
第6話で描かれたように、実際に地球は荒廃しており、空がくすんでいるように描かれていました。
カムランがコロニー落としについて触れていたところを見ると、『逆襲のシャア』でシャアが狙っていた「核の冬」が起こっている可能性がありそうですね。
つまり、核爆発によって大量に巻き上げられたチリやススが空を覆い、太陽光を遮ることで気温が急低下する現象です。
核の冬によって疲弊した地球十分な量の太陽光を与えることで、地球環境を回復させる…。
それがイオマグヌッソ建設事業計画の目的ではないでしょうか。
…でもなぁ、調べてみたらイオマグヌッソって正式名称は「イォマグヌット」と呼ばれるクトゥルフ神話の神性らしいんですが…。
別名が「星々からの貪食者」に加え、人類の壊滅が目的だという、あまりに物騒な神様なんですよね。
キシリアは計画した理由については口にしていませんでしたが、今回の展開を考えると、とんでも兵器を裏で製造している地球連邦を抑止or殲滅するためにソーラ・レイを持ちだす名目として立案した…なんてこともありそうですね。
ところで、今回の会談でペルガミノは出資を頼みに来たキシリアを鼻で笑っていました。
確かにサイド6に出資を頼むためにわざわざ出張ってくるのは宇宙権益を独占するザビ家の人間らしくない印象です。
まぁシャリアがギレンとの政争について触れていましたし、確実に自分の味方を増やすために地道に外回りしている…なんてこともあるでしょうけども。
…まさかソーラ・レイをギレンに向けることとかを考えていたり?
なんかそっちの方があり得る気がします(笑)
クランバトルの黒幕

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今回の本筋に直接的に絡むわけではありませんが、ちょこちょこ触れられていた「クランバトルの運営」について掘り下げてみましょう。
現時点においてクランバトルの運営が表になることはありませんが、今回はいささか不穏な一面が示唆されていました。
まず、ペルガミノは大統領でありながら非合法のクランバトルを取り締まることはなく、むしろ「金のなる木」として重宝していたことです。
軍警が一生懸命取り締まってはいたものの、クランバトルは大金を稼ぐための必要悪として放置されていた側面があったわけですね。
確かに第4話でモスク・ハンが最新技術を試すためにクランバトルに関わるなど、クランバトルは経済的・政治的な事情が大きく反映される場面がありました。
そして、今回の描写。
運営はポメラニアンズに対し、軍警のスキを突くという名目でコロニー内部で戦闘をするように指示をしていました。
そして今回の相手のアマラカマラ商会はキシリアの命を奪うために派遣された地球連邦情報局のゲーツ・キャパとドゥー・ムラサメ、ルール違反のモビルアーマーの投入。
さらに「運営も余計なことを」というゲーツのセリフ。
つまり、今回のクランバトルは完全にキシリアの命を奪うためにお膳立てされており、むしろ運営が積極的に加担していることがわかります。
同時に、クランバトルの運営はバスク・オムが口にしていた「ザビ家を快く思わない一派」である可能性が高そうですね。
情報局の部隊を参加させているのはもちろん、民間に払い下げされていないゲルググを所有していたり、元ユニカムのシイコを招き入れたり、地球連邦の技術者であろうモスク・ハンが参加していたりすることも、すべてそこにつながりそうです。
〈世界〉が終わる

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さて、ここでは大暴れしたドゥー・ムラサメやゲーツ・キャパ、そしてシャリアについて掘り下げましょう。
サイコ・ガンダム

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やはり触れるべきは今作で大暴れしたサイコ・ガンダムでしょう。
相変わらずの高火力、異形過ぎる外観、そしてサイコミュの暴走…。
おまけに『エヴァンゲリオン』を彷彿させる暴走形態を見せる謎のサービス付き。
いやぁ~いつ見ても酷い兵器ですね(笑)
サイコ・ガンダム、ひいてはドゥーの描写を見ていると恐ろしいことがわかります。
まずキシリアの命を奪うためとはいえ、あれだけデカいMAをコロニー内に放り込んだ挙句、住民に見られようが構わずビームをバカスカ撃っています。
もちろん、ゲーツも止める素振りはなし。
というか、手を出そうとしていなかったガンダムを無視すればいいのに、先手を打ってドゥーに派手に攻撃させるあたり、多少の大暴れは織り込み済みだったのでしょう。
スペースノイドの命どころか、コロニーの破壊すら構わないレベルでの攻撃を当初から予定していたわけです。
つまり、情報局(バスク・オム)にとって、スペースノイドもコロニーもキシリアの命を奪えるならどうだってよかったということでしょう。
ただ、個人的に気になったのが…。
仮に作戦が成功したとして、2人はどうやって脱出するつもりだったのでしょうね。
ガンダムがいようがいなかろうが、住民の眼前を兵器で通り過ぎていたところを見れば、どの道それなりに派手に暴れる予定だったのでしょう。
そもそもサイコ・ガンダムもハンブラビもお世辞にも隠密行動向けの機体ではありません。
作戦が成功しても速やかな脱出は難しいでしょうし、そもそもあれだけ派手に暴れればすぐにマークされるので逃走もままなりません。
…初めから2人は捨て石だったのかもしれませんね。
そしてそんな命令を平然とやれるくらいには、ゲーツもドゥーも“調整”されていたのでしょうね。
正しい進化

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さて、あらためてドゥーという強化人間の在り方について考えてみましょう。
前回の記事ではドゥーがシュウジに近い存在だと捉え、シュウジもまたムラサメ研の出身者の可能性があると言及しましたが…。
うん、全然違いました(笑)
予防線(笑)として入れていた、マヴを受け入れているorいないという観点も含め、さまざまな点においてドゥーとシュウジは差別化できそうです。
まず、ガンダムに対する立ち位置。
痛覚の共有や動作の連動などで身体的に一体化しているかのように描写されていたドゥーですが、あの描写はシュウジのそれとはまったく異なります。
「ガンダムの声が聞こえる」といっているように、シュウジは精神的にガンダムとつながっているような描写があるのに対し、「私は心臓」と語るようにドゥーは身体的にガンダムとつながっているように描かれていました。
さらにシュウジは「キラキラ」をマチュと共有していたように、常に他者が入り込む余地をどこかに残しているのに対し、ドゥーはあくまでサイコ・ガンダムとの一体化を重視している印象があります。
つまり、シュウジは「ガンダムに憑りつかれている」といえる一方で自我をしっかり残している精神的な同調をしているのに対し、ドゥーはシンプルに「マシンに取り込まれている」状態というわけです。
同時に、ドゥーが「キラキラ」を見られるのは、サイコ・ガンダムと一体化しているときに限定されているような印象がありました。
だからこそサイコ・ガンダムに不具合が生じた際に、「『キラキラ』が見えなくなった」と動揺し、暴走したわけです。
この点はガンダムに乗っているとはいえ、マチュやシイコとの精神感応で「キラキラ」を見たり、共有したりしていたシュウジと大きな違いだといえます。
いってしまえば、ドゥーはサイコ・ガンダムに取り込まれなければ「キラキラ」を見られないレベルであり、マヴとの共鳴で「キラキラ」を見られるレベルではないというわけです。
ドゥーは「自らの意志で進化した」=強化人間となる道を選んだ自分こそがニュータイプにふさわしいと考えていましたが、実際はサイコ・ガンダムというマシンに取り込まれる形でしか「キラキラ」を感じられない不完全なニュータイプといわざるを得ないでしょう。
というか、よくよく考えると「キラキラ」を見る条件に機体はあまり関係ないかもしれませんね。
そもそもサイコミュを搭載していないゲルググに乗っていたシイコは、赤いガンダムにシュウジが乗っていたとはいえ、彼と精神感応で対話するレベルにまで「キラキラ」を感じられていたわけですし。
詳しくは後述しますが、マチュもジークアクスに乗っているのも関わらず、シュウジの不在を感じて「キラキラ」が見えない状況に陥っています。
第3話の記事で書いた内容を踏まえるなら、マヴ、ひいては「他者の存在を感じ、共鳴し、つながる」ことが本作におけるニュータイプを考えるうえで無視できないテーゼなのかもしれません(「誤解なく他者とわかりあえる!)。
同時に、その要素が一切なかったドゥーは、残念ながら本来的な意味のニュータイプとは程遠い存在なのでしょう。
他方で、そうなるとニャアンがニュータイプとしてどうなのかが気になりますね。
無理矢理オメガ・サイコミュを発動させたニャアンは、決して「マシンに取り込まれる」ような存在ではないですが、かといって「他者の存在を感じ、共鳴し、つながる」というプロセスを経ている感じもありません。
うーん、単純にニャアンがニュータイプとして異質なのか、それとも未発達なのか…。
この辺りはもう少しじっくり深堀りしたいところです。
灰色の幽霊

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暴走するサイコ・ガンダムはゲーツが駆るハンブラビと共についにキシリアの眼前に。
絶体絶命のキシリアを助けたのは、まさかのギャンに乗って颯爽と現れたエグザベ…かと思いきや、キケロガに乗った灰色の幽霊こと“緑のおじさん”シャリア・ブルでした。
見事においしいところを持って行ったシャリアですが、ちょっと強過ぎますよね(笑)
ゲーツはともかく、ドゥーもあっさりやっつけてしまったところは…ちょっと残念(笑)
ただ、あれだけマチュやニャアンに興味を持っていたにも関わらず、ドゥーやゲーツとは対話もせずに一方的に倒してしまうところを見ると、シャリアにとって強化人間は興味の埒外なのかもしれません。
エグザベでさえもそれなりに優しく接しているのに(笑)
まぁエグザベはエグザベで、シャリアが興味を持つレベルのニュータイプではないのでしょう。
オメガ・サイコミュ起動できなかったですし、キシリアを欺くためのブラフとして彼には優しくしているだけの可能性もありますしね。
ところで、ブラウ・ブロとそっくりなことで話題になったキケロガですが、まさかの可変MAでしたね。
なかからキケロガみたいなMSが出てくるとは予想外でした(笑)
約束の逃避行

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恋と名前を付けるなら

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そのまま3人でサイド6を脱出し地球を目指す、というものでした。
粗削りですが、シュウジを守り、自分の夢(地球の海で泳ぐ)を達成するための、それなりに冴えたやり方でしょう。
同時に、屈折した感情を抱きながらも、ニャアンに頼らざるを得ない、そして同時にニャアンを切り捨てられないマチュの甘さが浮き彫りになっているともいえます。
まぁ、シュウジを巡って張り合っていた第5話の時点でも、マチュは躊躇なくニャアンを庇って軍警に追われる道を選んでいますからね。
マチュからしたら、やはりニャアンは友人であり、自分の身を差し出しても守りたいと思える程度の友情は抱いていたということです。
一方で、このマチュの提案に対し、シュウジが絡んでいることもあってニャアンは引き受けてはいるものの、いささか冷めた態度を終始取り続けています。
前回の記事ではニャアンがマチュとシュウジの3人の関係を大切にしていると書きましたが…。
うーん、この時点でニャアンのマチュに対する友情は冷めていたようですね。
極めつけは「シュウちゃんのこと好きなの?」「ニャアンこそ、あいつのことどう思ってる?」
このやり取りの結末は明示されていないですが、お互い会話がなくなるような結末だったことは自明です。
まぁ、この時点で2人は自覚したのでしょう。
シュウジを自分のものにするには、どちらかでなければならない。
シュウジがいる場所に行くのは、ジークアクスに乗るのは、どちらかしかいない。
第4話の記事では、マチュをはじめとするニュータイプと執着について書きました。
シュウジへの無邪気の憧れが独占欲を強く帯びた恋心になったマチュ。
3人の友達で過ごす時間が失われたと悟った瞬間シュウジへの独占欲に目覚めたニャアン。
強い執着を抱いた2人がすれ違っていく様は、マヴを喪ったことでニュータイプに強い憎悪を帯びた執着を抱いたシイコのように、憎しみをひたすら巻き込んでしまうニュータイプの在り方に行き付いてしまったように感じられます。
かつてララァを巡ってアムロとシャアの対立が根深いものになったように、マチュとニャアンもまた、シュウジへの執着のために分かたれてしまったというわけです。
バカな女

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震えながら慣れない銃を手にするマチュに対し、アンキーは大人らしい余裕綽々な態度を保っていたのが印象的でした。
撃つことはないと高を括っていたアンキーですが、マチュは感情のままに発砲。
「頭を空っぽにして追いかけろって言ったんじゃないか!!」
「大人はみんな嫌いだ!!」
この時のマチュの表情、すごい切なかったですね。
母親とすれ違いを感じていたマチュにとって、アンキーは「かっこいい大人」であり、同時に「信頼できる大人」でもあったのでしょう。
シュウジとの関係に対するアドバイスも、アンキーだから素直に聞けたということもあるのでしょう。
泣きながら叫んでいたところを見ると、マチュに信頼していたアンキーに裏切られた事実はかなり堪えたのでしょうね。
一方、個人的に印象的だったのが、マチュの発砲後のアンキーのセリフでした。
アンキーは去っていったマチュを「バカな女」と口にしています。
ここ、シャリアの前でマチュを「お嬢ちゃん」と評していたときと対照的な感じがするんですよね。
アンキーからしたら、発砲前のマチュは恋に恋する乙女のような、それこそスリルを中途半端に楽しみたいだけの「お嬢ちゃん」だったのでしょう。
しかし、マチュは発砲を通じて男のためにその手を汚すことも躊躇わない覚悟を見せつけました。
その瞬間、アンキーの中でマチュはお嬢ちゃんから「女」になったのでしょう。
例え命を投げ出そうとも、手を汚そうとも、惚れた男のために頭を空っぽにして追いかける。
賢い女ではなくとも、かつて自分が送った助言通りにマチュが行動した様を見て、アンキーも認めざるを得なかったのでしょう。
マチュは本当の意味で「女」になったのだと。
同時にそれは、かつて自分も「バカな女」だったことを顧みた結果でもあったのかもしれません。
だからこそ、アンキーは「バカな女」になることを勧めるようなアドバイスを送ったのでしょうね。
自由になりたかった

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マチュの計画が失敗したことを感じたニャアンは、自分を助けてくれたシュウジに抱き着き、「マチュもガンダムも捨てて一緒に逃げよう」と訴えます。
いやーやっちゃいましたね!(笑)
この時点でニャアンは完全にマチュを切り捨て、シュウジを選んだわけです。
まぁ彼女のいうとこの「ワケワカ」なのかもしれませんけど、色々本音が出ちゃったんでしょうね。
難民として虐げられ続けたニャアンはマチュ、そしてシュウジとの出会いによって希望を得ました。
しかし状況は一変し、イヅマ・コロニーにもいられない状況になった。
完全に世界から切り離されようとしているニャアンにとって、選ぶべきは自分に希望を与えてくれた、そして今まさに助けてくれたシュウジこそ、選ぶべき居場所なのでしょう。
皮肉なのが、運び屋のバイトに身をやつしていたときに初めて友達となってくれたうえに、難民である自分を庇ってくれたマチュを、ニャアンは選ばなかったところですね。
シュウジを巡るすれ違いが発生し、自分に突っかかってきた時点で、ニャアンにとってのマチュは大切な3人の時間を形成する当事者から、大切な3人の時間を奪う簒奪者になったのでしょう。
いうなれば、難民を虐げる軍警と同等の存在になってしまったわけです。
一方で、個人的にこのニャアンの選択には致命的な間違いが2つあると思っています。
1つ目は、そもそもニャアンのシュウジに対する感情はマチュほど強くないのではないかという点です。
前回の記事でも触れたように、ニャアンは3人の時間を重視しており、マチュと比べるとそこまでシュウジへの独占欲が強くない印象がありました。
マチュに突っかかられた後でも、「ラーメンを3人で食べたかった」と感じているほどです。
それに、第5話で「ワケワカ」となったニャアンは平然とシュウジを盾にするなど、3人の時間を重視する人間とは思えない行動を取っています。
これを踏まえると、ニャアンは3人の時間を重視する一方で、状況や感情の起伏によって3人の時間を容易く壊してしまうような、非常に不安定かつ致命的な矛盾を抱えていると捉えられます。
意地悪な言い方をするなら、シュウジに思いの丈をぶつけたのも、抑えていたシュウジへの感情が爆発したというより、「状況的にシュウジの優先度が高まった」からこそ口にしたような捉え方もできちゃうんですよね。
そしてもう1つの致命的な間違いは、シュウジの気持ちです。
ニャアンが思いの丈を叫んで抱き着いた後、ガンダムの声が聞こえた際にシュウジは普通にニャアンを引きはがそうとしているんですよね。
思いの丈をぶつけたニャアンに対し、シュウジの心があまり動いていないことが窺えます。
シュウジにとってガンダム(向こう側)の優先度があまりに高いのか、それともニャアンに対してそもそもそこまで感情を抱いていなかったのか…。
いずれにせよ、ニャアンにとっては残酷な回答が待っていそうですね。
薔薇が目覚めるとき

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さて、前回の記事で「ゼクノヴァが起きるとシュウジは行方不明になるか、命を落とすのではないか」と書きましたが…。
予想以上にタイミングが早かったですが、まさかの正解でしたね。
まぁシャアがそうなっているんだから、ララァと絡めなくてもそうなる予感は皆さんもしたかと思いますが(笑)
ただ、ララァ的な存在は不在になるからこそ一層執着を駆り立てるものだと思うので、シュウジの立ち回りを考えるとあり得る展開なのだとは思います。
ところで、今回ゼクノヴァが起こった因子がよくわからないんだよな…。
ゼクノヴァが起きそうな予感は前回の時点でしていましたが、直接的な引き金は正直わかっていません。
シュウジは「薔薇が目を覚ます」、つまりシャロンの薔薇が影響していることを示唆していましたが、そもそもシャロンの薔薇がなんであのタイミングで動いたかが謎ですし。
現時点で推測するとしたら、劇場版の記事を踏まえたものとなります。
今回のシュウジのセリフで「向こう側」が出たことから、ゼクノヴァが刻=時空=異なる世界線=並行世界への移動と捉えられる可能性が高まりました。
同時に、前回の時点でシュウジの「また描き変えなきゃ」というセリフを踏まえると、今回のゼクノヴァはシャロンの薔薇、あるいはシャロンの薔薇を起動させた何か、あるいは「向こう側」にいる誰か(シイコも指摘していましたね)が明確な意図を持ってゼクノヴァを引き起こしたと解釈できます。
つまり、今回のゼクノヴァはシュウジを守るために実行された可能性が高いわけです。
実際、ゼクノヴァが起こらなければドゥーは確実にシュウジとニャアンを仕留めていたでしょうし、そもそもサイコ・ガンダムの暴走が起こらなかったため、彼女がキシリアをきっちり仕留めていた可能性もあるわけです。
おまけにゼクノヴァは赤いガンダムとシュウジのみを移動させるように発動していたことから(実際ニャアンが連れていかれる様子はありませんでした)、明確にシュウジを赤いガンダムと共に守ろうとしていたことが窺えます。
ただ…シュウジをそこまでして守る理由はよくわからないんですよねぇ…。
現状、シュウジは懸賞金目当ての連中に追われているだけで、ジオンに狙われてはいるものの、ゴタゴタに直接関わっているわけでもないし、ましてや現状歴史を変えるような立場にいるわけでもない。
あの場にいたメンツで歴史の分水嶺となり得る人物を強いて挙げるならキシリアですが、彼女があのゼクノヴァによって守られた感じもないですしね。
まぁララ音が聞こえた時点で、彼女もニュータイプの素質があることが示唆されてはいますが。
うーん、この辺りはソロモンで起こったゼクノヴァが描かれるであろう次回を踏まえて掘り下げたいと思います。
怒りの果て

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どうにかこうにかお金を奪取できたものの、軍警に素性がバレて追いつめられた挙句に、シュウジが行方不明となったことを察知したマチュは怒りに駆られて暴走してしまいました。
瞳の光りといい、機体(ガンダム)の反応といい、あの時の描写はどこかドゥーを連想させるところがありましたね。
実際マチュの瞳の光りは、ドゥーと全く同じように描かれていました。
あの時点で、ドゥーの現象は強化人間固有のものでなく、ニュータイプ、あるいはニュータイプの素質を持つものが怒りに駆られると発生する現象のようです。
そしてジークアクスがマチュの怒りに呼応して瞳の色が変わったところを見ると、機体の暴走はサイコミュがパイロットの感情をフィードバックされ続けた結果生じたものと捉えられそうです(ユニコーンガンダムとも似ていますね)。
ところで…個人的に切なかったのは、元々執着していたとはいえ、マチュの頭にシュウジのことしかなかった点です。
仕方ないといえば仕方ないですが、たとえシュウジを取り得る相手だとしても、マチュはニャアンに頼るだけの甘さをまだ残していました。
しかしシュウジが完全に不在になり、同時に軍警に追いつめられた状況で、マチュは完全にニャアンが頭から抜け落ちたようですね。
いやー…ただ男を取り合った結果といえますし、それだけ2人はシュウジに狂わされたともいえますが、マチュとニャアンの間には確かな絆がありました。
それがあっさり失われてしまうのは…個人的に切なさを感じずにはいえません。
もう戻れない

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戦いの後、マチュはシャリアに保護され、ニャアンはエグザベを通じてキシリアに保護されました。
同じジオンとはいえ、異なる勢力に2人は保護されたということになります。
そんな中、ついに明かされたシャリアの本当の目的。
戦争が起こらないようにジオンの均衡に配慮しつつ、平和を守るためにギレンとキシリアを同時に排除する。
つまり、マチュとニャアンは近いうちに対立する勢力にそれぞれ拾われてしまったわけです。
…いやさ、第5話の記事で2人が敵対するかもといってはいましたが…こんな形になるとは思わなかったよ…。
おまけにニャアンは「親しい人はいません」とキシリアに名言するなど、完全にマチュを切り捨てたスタンスを取っています。
もうこれ…残酷な未来しか待っていない気がする…。
ところで、個人的に印象的だったのが、実質的にシャリアがザビ家排除というシャアの宿願を引き継いでいるようにも見えたところです。
シンプルにシャリアは平和を守るために戦争の火種になり得るキシリアとギレンの対立を、当人ごと取り除いてしまおうとしている感じですが、それがシャアと重なるのは面白いですね。
『ジークアクス』第7話感想

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いやー色々特盛な第7話でしたね。
久しぶりに体力がつきました(笑)
おかげでとりとめのない記事になっちゃいました…。
仕方ない、情報量が多いんだもの(笑)
さて、次回は劇場版で描かれたソロモンでの戦いがついに放送されるようですね。
カットされたらどうしようと思っていたので安心です(笑)
次回も楽しみですね。
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