Nintendo Switch用ソフト『マリオカート8 デラックス』の有料DLCとして、歴代シリーズから選りすぐりのコースをリメイクして配信する『コース追加パス』。
計48コースがリメイクされ、2023年末までに8コースずつ6回に分けて配信される。
その第1弾となる「パワフルカップ」「まねきネコカップ」が3月18日に配信されたので、
今回はその感想とレビューをコースごとに、最後に全体まとめて書きたい。
パワフルカップ
Tour パリプロムナード

スマホゲーム『マリオカートツアー』からのリメイクコース。
実在する都市がモチーフになったコースを走行し、3周目からは専用のルートに入ってコースを逆走するなど、『ツアー』をプレイしてない者にとっては何もかもが新鮮だ。
前半と後半でレース展開が変化し、下位のキラーや設置系アイテムがより邪魔に働くのも面白い。
3DS キノピオサーキット

『マリオカート7』の基礎が集約されたシンプルなコースなので、ほぼ変更点はなし。
そのままグラフィックだけ綺麗になって帰って来た、という印象だ。
前の「パリプロムナード」が初見殺しコースだったから余計簡単に思える。こっちが1コース目だったのでは...
N64 チョコマウンテン

DSでは忠実にリメイクされた「N64 チョコマウンテン」は大胆にアレンジ。
オリジナル版はもっと山々に囲まれていたが、このリメイク版では標高の高い断崖絶壁を走ることになる。
そしてトンネルが拡張されて洞窟になっており、そこを抜け出すとグライダージャンプが追加。「ヘイホーこうざん」にも通ずる”採掘場”というイメージが強まった。
岩石が転がってくるエリアは健在だが、そこを無視して上の道へショートカットすることも、逆に上の道から下の道へ落ちることも出来なくなっている。
ちゃんと用意されたコースを従順に走らなければならないが、マップが縮小され1周が短くなったように感じる。
Wii ココナッツモール

トリッキーなショートカットはそのままだが、細々とした変更点が多い。
エスカレーターのデザインが見やすくなったり、階段がスロープに置き換わっていたり、モールからの出口が休憩所になっていたり。バリアフリーに配慮した改変は時代の流れか?w
また、ゴール前でMiiの乗ったクルマが右往左往していた駐車場は、ヘイホーがただ違反駐車しているだけに。
当たってもクラッシュ判定はなく、難易度がぐっと下がったのには驚いた。
まねきねこカップ
Tour トーキョースクランブル

日本の首都・東京における著名な観光地を1つの箱庭にぎゅっと詰め込んだようなコース。
ゆえに各観光スポットの距離が近く、日本人としては違和感があるけれど、きっとフランス人も「パリプロムナード」に対して同じような違和感を抱いているだろうw
ラップごとに毎回コースのレイアウトが変わるシステムは面白く、退屈せずに3周完走できる。
『ツアー』の全コースパターンを1つにまとめたようだ。少し贅沢な気も。
DS キノコリッジウェイ

待望の初リメイク(ツアーでもまだリメイクなし)。
トンネル前の道がひらけてグライダーショートカットができるようになっており、トンネル後にも上方向に吹く風を利用したショートカットが。
また、道幅が広くなって日光の照りが明るくなり、全体的に見渡しが良くなった。
だが冒頭の右コーナーが異様にエグイw
あとシンセの和音がいい味出している。
GBA スカイガーデン

高低差が激しくなり、数あるショートカットは簡易的に。
ツタの網目はキノコトランポリンに置き換えられ、ゴール前はグライダージャンプに変更などなど。
GBAコースは平べったすぎるのか、「チーズランド」や「リボンロード」と同様、もはや別物といえるほど魔改造されているw
だがリメイク版のほうがファンシーで「空のお庭」という感じがする。
Tour ニンニンドージョー

「ニン"テン"ドージョー」と読み間違えやすいが「ニン"ニン"ドージョー」。
まねきネコカップだから、『3Dワールド』の和風お城ステージをモチーフにしているのかな?
まず思ったのが「改造コースみたいだな」と。
基本的に上下の2つのルートが存在するが、かなり入り組んだ構造をしており、階段をコースにしたり罠を設置したりとスタッフはやりたい放題だw
一回走っただけでは把握が難しく、これが公式コースなのか...と困惑してしまった。
サクラ舞い落ちる演出が道場の妖しい雰囲気を掻き立て、「トーキョースクランブル」に続いて海外勢にウケそうではある。
『マリオカート8DX コース追加パス』第1弾の感想
PVを見た段階では、既存コースと比較してテクスチャがのっぺりとしていて、全体的に作り込みが甘く感じられた。
マリオカート8DXの有料DLCコース、既存コースと比べてグラフィックの作り込みが甘く感じるのは僕だけか?
— たゆすと@はてなブログ (@Heiho_tayutari) 2022年2月10日
ツアーのスタッフが開発しているのかな?
グラフィックが本編と異なるのは確かだ。しかし実際に走ってみると、思った以上に綺麗で気にならない。
それにヨッシーやパタパタなどの観戦キャラクターが増えていて、新しいものも含めて看板がいくつも設置してあるなど、作り込みは感じられる。
さすがにSwitch向けに調整が施されているようだ。
だが、基本的に何もかも『ツアー』からの流用である。
本編コースのBGMが生演奏の収録なのに対し、追加パスのコースは打ち込み。聴いていて味気がなく、臨場感も劣るなと感じた。
『8』からの新要素である”反重力ゾーン”が皆無なのも気になる。第2弾以降にはあると期待したい。
『コース追加パス』は48コースで税込2500円。歴代コースのリメイク+ツアーの流用とはいえ、1コースあたり約52円。
この価格を考慮したら満足できる仕上がりだ。
久々に起動したけどやはり『マリオカート』は面白いと再確認した。第2弾以降も楽しみ。
おまけ:『マリオカート8DX コース追加パス』収録希望コース
ここからはおまけとして、シリーズ全作プレイやり込んだファンとして『マリオカート8デラックス コース追加パス』の収録コース予想という名の希望を書いていきたい。
- N64 ワリオスタジアム
長すぎるがゆえに64唯一の未リメイクコース。
セッション制への移行やコースアレンジは難しいと思うので、2周制に変更して"そのまま”リメイクしてほしいところ...
- GBA サンセットこうや
1周するごとに陽が暮れる演出が神がかっているコース。
ツアーでBGMとともにリメイクされたから第2弾で来そう。
- GBA クッパキャッスル4
8DXのグラフィックでGBAクッパキャッスル遊びたいよぉ...
まだ4だけリメイクされてないしおねしゃす!
- GC ワリオコロシアム
長すぎて2周制になったシリーズの異端児。
「ベビィパーク」がリメイクされたんだからイけるだろ。
- DS ワルイージピンボール
みんな大好きワルイージピンボール、何度だってリメイクしてほしい。
スタート直後の大砲着地地点からピンボールゾーンまで、つまりボールと共に走行するエリアは反重力になるといいな。
- Wii キノピオファクトリー
コンベア、ピストン、ジャンプ台などギミックや演出が多いどんちゃん騒ぎコース。
ここもグライダーや反重力ゾーンを入れるともっと面白くなりそう。
- Wii DKスノーボードクロス
個人的にWiiで一番好きなコース。
Wii独自のギミックである「ハーフパイプ」をどうするか、が制作側の一番の悩みどころになるだろう。2段ショートカットは削除だろうな。
- Wii メイプルツリーハウス
このコースも大好きだからリメイク求ム。秋ごろに配信してくると粋だね。
- Wii デイジーサーキット
夕焼けを背に浜辺を走る、爽快でロマンチックなコース。
サーキットコースではトップクラスに好きなのだが、依然としてリメイクされる気配なし。
- 3DS ウーフーアイランド 1&2
『Wii Sports Resort』の世界観を舞台にした、ロケーションもBGMも最高のコース。
両方リメイクを希望したい。『Nintendo Switch Sports』が発売されるし、ね?
BGMはバトルコース「ウーフータウン」の使い回しでもいいから頼むよ...
- 3DS ロゼッタプラネット
マリオギャラクシーを彷彿とさせるとにかく美しいコース。
美麗なグラフィックと生演奏で蘇ってほしい。だからこそ手抜きリメイクなら来てほしくなかったり…
- GBA~3DS レインボーロード
まさかの「SFCレインボーロード」が2度目のリメイクされたのだから、8DXに全部集結してほしい。フルHDで歴代レインボーロードを走りたい。
『マリオカートツアー』で既にリメイクされているコースは有力候補だろう。
とくにレイアウトの一部がアレンジされている、またはBGMがリメイクされているコースは、この追加パス収録を見越して作られている可能性もある。
だが個人的には、まだ一度もリメイクされてないコースを収録して欲しいものだ。
まあ『ツアー』のコースがメインだろうけど!